細菌による歯茎の炎症

歯茎の痛みを引き起こす細菌
主に細菌感染・免疫力の低下・外傷・ストレスなどが歯茎の炎症を引き起こし、歯茎の痛みの原因となることは、すでに触れましたが、歯茎が口内にあることもあってか、主要な歯茎の炎症原因はやはり口内細菌であることが多く、歯茎の炎症原因の代名詞とも言える、歯周病菌感染による歯周病の進行やミュータンス菌による虫歯の進行といった、口内細菌への感染こそ歯茎が炎症を起こす歯茎の痛みの主要な原因となっています。
逆に考えれば、口内細菌への感染を回避できれば、歯茎の炎症に悩まされる可能性が大きく減じるとも考えられますが、欧米諸国に比べて、歯科治療における予防歯科への啓蒙が進んでいない日本においては、口内細菌を抑制し、口内細菌に起因する感染症への対策を行う重要性が浸透しておらず、本人ないし保護者が積極的に対応する必要があるでしょう。
放置して細菌が増えると歯茎以外にも被害が
一般に虫歯を放置すると虫歯が進行し、歯を失うことになることは周知されており、歯周病も放置すると歯茎の痛みに留まらず最終的に歯が抜け落ちるため、いずれの細菌であれ増殖を見過ごすと最終的に歯を失いかねず、更に増殖すれば、その被害は顎の骨や舌にも広がるので、歯周病であれ虫歯であれ、放置することで細菌を増殖させることは百害あって一利なしです。
しかし、歯周病と虫歯に共通する特徴として、初期症状の段階での発見が難しい点が挙げられるため、自覚症状として何らかの症状が出るまで対応しないケースが非常に多い上、日本に特有の予防歯科への認知不足と休みにくい労働環境から、痛みを伴わないと通院が疎かになりやすい傾向が強く、細菌の増殖が放置され症状が悪化してしまうケースが度々見られます。